美しいエナメル文字盤の、ユリス・ナルダン『クラシコ マニュファクチュール』
皆さま、こんにちは。
3月1日よりWorld Watch Premiumがスタートし、魅力的な時計の数々が店頭に並んでいます。
本日はその中から、伝統的なエナメル文字盤が美しいユリス・ナルダンの『クラシコ マニュファクチュール』を紹介いたします。
■最高峰のエナメル工房『ドンツェ・カドラン』が製作する美しい文字盤
3500年を超える歴史をもつエナメル技法は、現代ではほんの一握りの職人しか存在せず、『失われた装飾技法』と言われています。その希少なエナメル装飾は、今日、世界で最もプレステージの高い時計ブランドのみに見ることができます。
エナメルダイヤル工房『ドンツェ・カドラン』は、1972年にフランシス・ドンツェによって設立され、アンティークウォッチのエナメルダイヤル修復を通して技術を磨いてきました。さらに時計ブランドからのオーダーを受け、高級モデル用のダイヤルを製作しています。
ドンツェ・カドランと協力体制にあったユリス・ナルダンは2012年にドンツェ・カドランを傘下に収め、エナメル文化の継続と発展に力を注いでいます。
一つひとつの製作工程には卓越したスキルと精確さが求められ、複雑さと鮮やかな表現が相まって魅力的な効果をもたらすエナメル文字盤の腕時計は何世紀にもわたり、コレクターにとって垂涎のアイテムとなっています。
エナメル文字盤の長所は色褪せない点にあります。製作には非常に繊細で複雑な作業が伴いますが、光を受けて輝く姿は多くの人々を魅了しています。
ユリス・ナルダンはドンツェ・カドランと共に、『グラン・フー』、『クロワゾネ』、『シャンルベ』、『フランケ』というエナメル技法を文字盤に取り入れています。
■高温で焼き付ける『グラン・フー』
『グラン』=『大きい』、『フー』=『火』という名前は、800℃以上の高温でエナメルパウダーを焼いて定着させることに由来します。この技法は17世紀ごろから時計の文字盤に取り入れられるようになりました。
ドンツェ・カドランのグラン・フーは伝統に忠実に、銅ベースの上にエナメルパウダーを振り、専用の窯で焼きつけます。少しでもひび割れがおきると修正がきかず、製作した文字盤の半数近くは使えないほど大変な作業です。
専用の窯で焼成。800℃以上の高温で焼き付けると、文字盤から大きな炎が上がります。これを数回繰り返します。
■ギョーシェとエナメルを組み合わせた『フランケ』
古くから伝わる技法の完璧なコンビネーションといわれる『フランケ』は、ギョーシェとエナメルの組み合わせです。
ギョーシェ彫りが浮かび上がる透明感のある釉薬を塗り、焼き付けを行います。
こうして完成した文字盤は深いブルーのエナメルに精密なギョーシェが浮かび上がり、見事な仕上がりです。
■シリコン製ヒゲゼンマイを備えた自社製キャリバーUN-320
ムーブメントは自社製自動巻きキャリバーUN-320。世界で初めてシリコン製ヒゲゼンマイの実用化に成功したユリス・ナルダンは、現在ほとんどのコレクションのヒゲゼンマイにシリコンを採用しています。磁気に強く衝撃や温度変化、摩擦にも強い、実用に優れたムーブメントです。
■クラシコ マニュファクチュール Ref.3203-136-2/E3
・ケース:ステンレススティール製、直径40mm、3気圧防水
・文字盤:ギョーシェ彫りにブルー・エナメルを施した『フランケ』
・ムーブメント:自社製自動巻きキャリバーUN-320、パワーリザーブ48時間
・ストラップ:ブルーアリゲーター
・価格:¥1,760,000(税込)
■まとめ
いかがでしたか?
最高峰のエナメル工房が手がける文字盤には、古くから伝わる希少な伝統技法によって生まれる息を飲むような繊細な美しさがあり、一度見ると引き込まれるような魅力があります。
そんな魅力の詰まったユリス・ナルダンの時計を、ぜひ店頭でご覧ください。
7 , March , 2025