卓越した技術で進化し続けるブランド”ユリス・ナルダン”
皆様こんにちは。秋も深まり少しづつ肌寒くなってきて来ましたがいかがお過ごしですか?
今回はユリス・ナルダンというブランドの魅力について触れていこうと思います。
ユリス・ナルダンは、1846年にスイスのヌーシャテル州に所在する「ル・ロックル」にて設立されました。
時計職人であった父や時計の機械製作及び天文時計制作の専門家から多くの技術を学び、設立からわずか16年でロンドン万国博覧会にて出品した自社の時計が金賞を受賞するなど瞬く間に時計業界での高い評価を得ていきました。
スイス ル・ロックルの街並み
ユリス・ナルダン
ユリス・ナルダンの息子ポール・ダヴィド・ナルダンの代に代わってもその伝統や技術がしっかりと受け継がれ、廃れることのない精度の高い時計構造、「マリーン クロノメーター」の名門としての地位をついに確立します。僅か親子二代で時計業界における地位を確立することは、いかにその技術力が卓越していたかが伺えます。
ユリス・ナルダン製マリンクロノメーター
マリーン クロノメーターとは海で揺れる船舶の上でも正確に機能する極めて高い精度の船舶用時計のことです。
1400年代より大航海時代が始まり、比類なき規模の航海と全世界の探検がヨーロッパ人によって行われました。
当時は、情報のない海の上において現在位置を把握するための正確な情報源がなく、遭難・海難事故が多発していました。
方角という情報のない海の上で唯一の情報となるのは「太陽の位置」と「時間」であり、その当時もっとも精度の高い時計は振り子時計でした。
しかし、海に浮かぶ船は波によって揺れることから、振り子時計でさえも精度を失います。
そこで開発されたのがこの船舶用マリンクロノメーターでした。
当時、船舶用のマリンクロノメーターの作成は最も難易度が高くこの分野においてユリス・ナルダンが独占していました。
明治天皇にも愛用された記録も残っており日本の「戦艦三笠」にも採用された他、実用性においては世界50か国の海軍にも公式採用されました。
そしてユリス・ナルダンと言えばこの錨のロゴが特徴的ですね。
錨は海をつかさどる神であることを象徴しています。
また海事に関する意匠として用いられることが多く世界各国の海軍や海岸警備隊など、海を制する者のシンボルマークとして紋章化されてきました。
まさに錨はブランドシンボルにふさわしく海と船舶を制するだけでなく、海上で時を制するクロノメーターの世界でも揺らぐことのない地位を築いてきました。
下の画像の3本の時計はユリス・ナルダンが、19世紀後半にスイスの時計産業を震撼させた「クォーツショック」のなか挑んで生み出していった伝説の名品です。
ユリス・ナルダン天文三部作(左からテリリウム・ヨハネスケプラー、プラネタリウム・コペルニクス、アストロラビウム・ガリレオガリレイ)
1970年代に時計業界を震撼させたクオーツ・ショックで、腕時計が安価かつ単純化へ価値観が時代の流れで変わりつつある中、他との差別化を図り、あえて高級かつ最難関機構に挑戦することで一躍有名となりその名を轟かせます。
小さな個体の中にプログラムされている144,000年分の天文情報や宇宙規模の時間を教えてくれる特別なコレクションたちで、
特に天文三部作の第一作「アストロラビウム・ガリレオガリレイ」は1989年に「世界一複雑な機構を持つ腕時計」として認定され、ギネスブックに掲載されています。
現在のユリス・ナルダンは過去の偉大な伝統と技術を継承しつつ、最新のテクノロジーを取り入れて常に新しいことにチャレンジしています。
パワーリザーブ90時間の自社製自動巻きムーブメント、キャリバーUN-240を搭載し、自転するフライング・カルーセル・ムーブメントはシリコン製の特大オシレーターとヒゲゼンマイが備わっています。
脱進機にはDIAMonSILコーティングを施し、精度と耐久性がさらに向上させました。ブラックのDLCコーティングの44mmチタンケースはサテン仕上げで、ローズゴールドの5Nベゼルがそれを引き立てます。
FREAK ONE
品番:2405-500-2A/3D
ムーブメント:自社製キャリバー UN-240
自動巻き、72時間パワーリザーブ、フライング・カルーセル・ムーブメント、21,600振動
ケース:44mmサテン仕上げブラックDLCチタン、ローズゴールドベゼル、3気圧防水
予価 ¥9,581,000-(税込)
まとめ
いかがでしたか?ユリス・ナルダンというブランドがいかにして時計業界における確固たる地位を確立し現代に至るか。
そして何故、錨のブランドロゴで周知されているか。すべてはマリンクロノメーターから始まった卓越した技術と常に新しいものにチャレンジする精神によるものでした。
是非、今回ご紹介させて頂いた知識を元に店頭のユリス・ナルダン時計をご覧くださいませ。