SINN EZM1.1S 再入荷!

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皆さま、こんにちは。

SINN(ジン)2022年の新作の中で最も話題になった限定モデル『EZM1.1S』が再入荷しました。

前回の入荷時に、すぐに完売したモデルです。

今回は、最もジンらしい特徴の詰まったこの限定モデルの魅力に迫りたいと思います。

 

■伝説のモデルEZM1の後継モデル

EZM1は1997年に生まれたモデルで、1994年にローター・シュミット工学士がジンの2代目社長に就任して間もなく製作した、『ジン特殊時計会社』の名にふさわしく現在のジンのブランドイメージを確立させた時計です。

初代EZM1

そしてこのEZM1.1Sは、伝説のEZM1の誕生20周年を記念して2017年に発表されたEZM1.1のケースにブラックPVD加工を施した世界限定500本のモデルです。

 

■EZMとは何か。なぜ作られたのか。

ジンにはEZMシリーズという、ジンの特性が凝縮されたコレクションがあります。

このシリーズはミッションタイマーと呼ばれ、軍隊や警察、消防、税関などで特殊任務に携わる人々が現場で使うために、彼らが必要とする機能と使い勝手の良さを追求して生まれました。

EZMはドイツ語で『Einsatz Zeit Messer(アインザッツ・ツァイト・メッサー)』の頭文字で、日本語に訳すと“出撃用計測器”です。

ドイツ・対テロ特殊部隊GSG9の隊員

 

ジンのミッションタイマー、EZMシリーズの歴史は1997年、ドイツ税関刑事局の特殊部隊である税関局中央支援グループ(ZUZ)の要請で開発されたEZM1から始まりました。

EUの統合にともなって国境検問所が取り払われ、EU内では人々が一つの国のように行き来できるようになりました。

その中で兵器や麻薬などの密輸が急増し、ドイツ国内にも入ってくるようになりました。

この現実に立ち向かうために、ドイツ税関局に初めて武装特殊部隊ZUZが設立されました。

税関局特殊部隊ZUZの隊員たち

 

このような特殊部隊のミッションに必要な機能や、悪条件下で正常に機能する基本性能を備えた腕時計として、ジンのEZMシリーズは存在しています。

税関局特殊部隊ZUZのためのEZM1に始まり、対テロ特殊部隊GSG9のためのEZM2、消防と救助のプロフェッショナルのためのEZM4とEZM7、ドイツのパイロットウォッチの技術基準TESTAFの認証を取得したEZM9とEZM10、救急救命医のためのEZM12など、それぞれの任務に必要な機能を備えたモデルを開発し、各組織に納品しています。

■EZM1.1Sの特徴

EZM1.1Sは、ジンのミッションタイマー25周年を記念して世界限定500本で製作された特別限定クロノグラフです。

読みやすさを追求したデザインは初代EZM1のスタイルを継承していて、悪条件下でも一瞬で時間を把握できる視認性が特徴です。

このモデルの最大の特徴はセンターに60分積算計を配置し、通常のクロノグラフに搭載される秒針や12時間積算計を取り払った点です。

クロノグラフでありながらスモールダイヤルがなく、秒と分の積算計に特化したスタイルです。

ミッションタイマーが置かれる環境は、湿気、大きな温度変化、振動、衝撃、塩水や消毒液といった刺激物など、さまざまで困難なものばかりです。

それらの過酷な環境に耐えられるよう、Arドライテクノロジーや、低温から高温までの精度を保証するジン特殊オイル、耐傷性を高めるテギメント加工などジン独自の技術がふんだんに搭載されています。

 

■ジン・テクノロジーその①

時計を湿気から守る除湿機構『Arドライテクノロジー』

機械式時計のムーブメントのパーツには、それぞれが円滑な運動を行えるよう潤滑オイルが使われています。時計内部の空気に含まれている湿気や時計内部に拡散した水蒸気によりこの潤滑オイルが劣化すると、時計の精度に悪影響を及ぼします。

ジンのArドライテクノロジーは、ドライカプセルの搭載、プロテクトガスの充填、EDRパッキンの使用によって時計内部はほぼ無水の環境となります。

オイルの劣化プロセスと突然の気温低下による風防の曇りが防止され、信頼性の高い機能と精度が保証されます。

【ドライカプセル】

ジンの開発したドライカプセルはArドライテクノロジーの最も重要な要素です。このカプセルには特殊乾燥剤が充填されていて、ケース内の水蒸気を吸収し湿気を取り除きます。

ドライカプセルに吸収された水分量が増すにつれて、淡いライトブルーがらネイビーブルーへと色が変化します。

【プロテクトガス】

潤滑オイルの劣化が引き起こす放電腐食を防ぐため、時計のケース内に希ガスと呼ばれる極めて安定したプロテクトガスを充填することにより、静電気や不安定ガスを含む空気を可能な限り排除し放電腐食を防ぎます。

プロテクトガスを封入したモデルのArマーク

 

■ジン・テクノロジーその②

『テギメント加工とブラックハードコーティング』

テギメントとは、窒素を使用した浸炭加工を時計ケースに施すことにより、金属をセラミックと同等の1200ビッカースかそれ以上の硬度にする技術です。

この技術によって時計ケースは極めて傷つきにくくなり、ナイフやドライバーで引っかいてもまったく傷がつきません。

また、マットやポリッシュ、ヘアラインなど様々な仕上げも可能であることもこれまでにない技術といえます。

さらに金属内のニッケルが表面に出てこないという特徴もあり、金属アレルギーでも安心して使用することができます。

【ブラックハードコーティング】

テギメントを基盤としたPVDコーティングのことを“ブラックハードコーティング”といいます。

PVDは非常に硬度が高いですが、通常の金属の表面にPVD加工すると中身が柔らかく表面が固いため、時計ケースをぶつけたりすると卵の殻のように表面がひび割れてしまいます。これを”エッグシェル現象”といいます。

テギメント加工した金属にブラックハードコーティングを施すことで、内側も外側も高度が高くなり、傷つかずひび割れない素材になります。

 

■SINN EZM1.1S

【ムーブメント】

・ジンSZ01(自動巻き、28,800振動)

・特殊オイル66-228(-45℃から+80℃までの精度保証)

・駆動時間:48時間

・帯磁性能:4,800A/m(DIN8309準拠)

 

【ケース・ストラップ】

・ケース:904Lステンレススティールにテギメント加工+ブラックPVD

・ストラップ:ビンテージ仕上げのカウレザーストラップとシリコンストラップ

・両面無反射サファイアクリスタル、特殊結合方式の両方向回転ベゼル

・ねじ込み式リューズ、20気圧防水

 

【サイズ・重量】

・ケースサイズ43mm、厚さ16.4mm

・重量:106g

 

・世界限定500本

・価格:¥935,000(税込)

 

■まとめ

いかがでしたか?

正式社名を『ジン特殊時計会社』という、ジンの他の時計メーカーとひと味違う”ジン・テクノロジー“と、それを必要とするドイツ政府機関との強い信頼関係。

それは使用する人のニーズを満たすために、これまでの時計づくりでは思いもよらなかった技術を生み出している、ジンにしか成し得ない仕事なのかもしれません。

ジンは様々な任務や目的に特化した時計を製造していますが、その中でも特にプロフェッショナルなEZMシリーズの傑作、EZM1.1Sを、ぜひ店頭でご確認ください。

 

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